今回は、DIY好きならば所有しておいて損はない「デジタル式のトルクレンチ」について、その使い方などを紹介したいと思います。
私が所有しているのは「KTC デジラチェ」の2タイプです。
KTCでは、デジタルトルクレンチを『デジラチェ』と呼びます。
Sponsored Link
目次
1.GEK060-R3
(1)機能
〇 トルク調整方法:電子式
〇 測定方向:右ネジ・左ネジ
〇 トルク測定範囲:12~60(N・m)
〇 最小目盛り:0.05(N・m)
〇 差込角:(9.5sq)
〇 パワーセンサー搭載固定グリップ
〇 測定単位:N・m(切替で換算も可能 kgf・m、lbf・in、lbf・ft)
〇 メモリー登録件数:5件
〇 自動電源オフ機能
(2)用途
60N・mまで測定可能なので、これ1本で、オイル交換時のドレンボルトの締め付けやエンジンスライダー取付など、多様な用途に使用できます。
バイク整備が目的でデジラチェを1本持つとしたら、私ならばこれですね。
<広告>
2.GWE3-030A
私のは生産終了モデルですが、現在はパワーセンサー搭載固定グリップの「GEK030-C3A」型が販売されています。
小トルクタイプなのでミニバイクや自転車の整備に最適です。
オイル交換のドレンボルト締め付けくらいまではこれで賄えます。
(1)機能
機能は「GEK060-R3」とほぼ同じなのでトルク値以外は省略します。
違うのはトルク値の範囲と、グリップが [ロック⇔フリー] の可動式というところです。
〇 トルク測定範囲:2~30(N・m)
〇 最小表示単位:0.02(N・m)
(2)用途
小さなネジの場合、指定トルク値より締め付けすぎる事が多々あるので(結構大幅に締め過ぎる事があります)、可能ならば持っておいた方がいい「小トルクタイプ」です。
<広告>
3.使い方(計測モードの場合)
数値を見ながら締めて行くモードです。
(1)電源を入れます
表示部に何も出ていない状態で『p』ボタンを押すと、短いブザー音と共にLEDが1回点滅し電源が入ります。
電源が入ると、計測モードになり、[0 N・m]が表示されます。
(2)グリップ部のロック解除
この作業は旧モデルの作業なので、固定グリップ式の新型の場合は必要ない作業です。
グリップエンドノブを廻しロック解除(FREE)します。
(3)トルクを測定します
グリップのセンターに基準点(力点位置)があるので、そこが中心になるように握ります。
グリップの端や付け根を握ると正確な測定ができないので注意が必要です。
測定する対象物に合うソケットを取り付け対象物にセットし、ゆっくりとチカラを掛けます。
(4)測定終了
測定が終わると、表示部にトルク値が表示されます。
(5)便利機能
KTCのデジラチェは緩める方向にも使えるので、緩めた時の最大トルク値が表示されます。
4.使い方(プレセットモード)
前もってトルク値を設定しておき、その数値に近づいたら音と光で教えてくれるモードです。
(1)電源を入れます
( 3ー(1)参照)
(2)グリップロック式の場合はロック解除(固定式グリップの場合は不要)
( 3-(2)参照)
(3)プレセットモードを選択する
電源を入れ計測モード状態になったら「Mボタン」を押します。
表示部左上に『M』が点灯し、登録されたトルク値が表示され、プレセットモードの設定状態を表示します。
『M』の下の数字はメモリーナンバーで、『M』ボタンを押す毎にメモリーナンバーが変わります。(最大5メモリ)
※ 無操作のまま3秒以上経過すると『M』が消え、測定状態に入ります。
(『M』は結構早く消えます。)
上の画像を例に説明します。
(4)目標トルク値を設定する
登録したいメモリーナンバーを表示させ、トルク値を設定します。
メモリーナンバーに既に登録されているトルク値を変更している時は『M』が点滅します。
5.単位換算
各モード時の測定後(ピークホールド機能状態)もしくはプレセットモード時のトルク値設定状態で『P』ボタンを押すと他の単位に換算する事ができます。
※「N・m」以外の単位以外での測定はできないので、単位換算は測定後のみです。
6.その他
KTCのラチェットレンチはデジラチェに限らず、ユニオン機構が採用されています。
工具やケミカルの記事一覧へは、⇧の画像をクリックすると移動します。
興味がありましたら覗いてみてくださいませ。
それではまたっ♪
Sponsored Link