こんにちは、気になった交通関連の記事を稀に取り上げるアーチビブログです。
今回は、原付バイクの二段階右折を取締る際、交通規制の効力を欠いた交差点で交通取締りを行い、記録が残る2019年1月~2024年8月までの約6年間で589件の取締りミスを発表した千葉県警のお話です。
誤った取締りで免許停止や免許取消しになった人もおり、県警が免許証の再交付、違反点数の登録抹消、反則金の返還、講習料の返還を進めているそうです。
原付バイクの右折ルールを知らない人もあるらしいので「そもそも二段階右折って何?」から始めたいと思います。
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原付バイクの右折ルール
制限速度が30km/hの原付バイク(50cc以下)は他の車両との速度差があり、片側三車線以上の大きな交差点などでの危険を考慮して右折時のルールがあります。
小回り右折
片側二車線以下の交差点では、原付バイクも普通車や自動二輪と変わらず通常の右折(小回り右折)ができます。
(下図参照)
二段階右折
二段階右折は、原付バイクや軽車両(自転車等)が三車線以上の交差点や二段階右折の標識がある交差点などを右折する際、走行方向と右折方向の2つの信号に従って右折する方法です。
交差点に入る手前で減速し道路の左車線を直進し交差点を渡ったところで車両の方向を変え、その後、方向を変えた側の信号に従い(進行方向の信号が青になったら)直進します。
(下図参照)
違反時の罰則
二段階右折が必要な交差点で小回り右折をした場合は「右左折方法違反」となり、1点の行政処分と3,000円の反則金となります。
二段階右折禁止の交差点で二段階右折をした場合も同様の処分なのだそうです。
警察のミスとは
二段階右折の取締りをする際には、交通規制のために必要な手続きが必要で、その手続き(交通本部長の決裁)を踏まずに県内89か所の交差点で交通違反取締りを行っていたとのこと。
2024年7月、千葉県白井市内の十字路交差点で行った取締りに関する手続きの際、千葉県警の反則通告センターの職員から指摘があり発覚しました。
県警反則通告センターとは、各都道府県警察が設置している、交通反則に関する通告業務を行う機関です。
何故ミスが起きたのか
千葉県警の説明では「道路の拡張工事で車線が増えた際に道路管理者から連絡がなく手続きを行っていなかったことなどが原因とみられる」また「交通量が少ないため車線を制限していた三車線道路で制限をなくした際に県警側の手続きが漏れた可能性がある」とのこと。
道路管理者のせいのような、うっかりミスのような説明ですが、89か所という多さを考えると、素直に「勉強不足でした」と謝るべきかも?と思うのは私だけでしょうか。
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気になること
今回の警察によるミスで私的に何が気になったかって、運転免許が必要な仕事に従事している人にとって免許停止や取消し処分は死活問題なわけで、もしかするとそれが原因で職を失った人があるかもしれないということです。
免許取消し処分を受けた人の中には、普通自動車免許や自動二輪免許など複数の資格を持っていた人もあるでしょうし、取消し処分期間終了後、自動車学校で数十万円を支払って免許の再取得をした人もあると思います。
そういう人にしてみれば、再交付や反則金の返還だけでは到底納得できないでしょうし、しかも、記録が残っていない2019年1月以前に捕まった人はどうなるの?
と、非常に気になりました。
まとめ
運転免許の保有点数は累積15点以上で免許取り消しになるわけだから、二段階右折の罰則のたった1点で取消しになった人はそれまでに累積14点の違反をしていたということですよね。
気になったこととは反対意見になりますが、累積14点なのに更に違反を犯す人ってのは免許を取り消される方が社会のためなのかもしれないですね。
何にせよ、警察官とて完璧ではないわけだから、間違った方法で取締りを受けた人々のために十分なケアをしていただけたら嬉しいです。
それではまたっ!
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