チェンソーのキャブ調整でHとLニードルの微妙な関係のお話

こんにちは、農機具などの修理屋が無い田舎でバイクを所有していると、草刈機やチェンソーが修理できないかと相談されることがあるアーチビブログの あーさん です。

今回は、チェンソーを側溝に落として水浸しになり、その後エンジンが掛からなくなったという相談です。

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水没の場合は修理が大変

完全に水没してエンジンやキャブレター(キャブ)に浸水していたら、エンジン、キャブ、マフラーなどの分解清掃が必要になる場合もあります。

そうなると大変な作業になります!

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少し水が入った程度?

聞いてみれば、水位が10cm程度の側溝で落とした後に直ぐ引き上げたとのことなので、水没ではなくエアクリーナーが濡れて水分が少しキャブに進入した程度と判断しました。

一応、エアクリーナーとプラグを外して、本体を逆さにしてプラグを抜いた穴から水が出てこない事を確認しました。

もし水が出てきたらマフラーを外してシリンダー内を確認すべきですが大丈夫そうです。

その後、プラグを抜いた状態で軽くスターターロープを引いてピストンを動かすとプラグ用の穴からガソリン臭を伴う混合気が出たから直ぐに復活の予感ですっ

試しのエンジン始動

濡れたエアクリーナーは外したままエンジンを始動してみると、エンジンは掛かるのですが、回転の繋がりと高回転の吹けが悪く、アクセルから手を離すと停止しアイドリングを保てない状態でした。

水分除去

しかし、エンジンが掛かればしめたもので、アイドリング調整ネジを時計回りに回してアイドリング回転を上げてエンジンが止まらない状態にして暫くそのままにしました。

エンジンとキャブを温めて侵入したかもしれない水分を蒸発させるのが目的です。

エンジンが十分に温まってからアクセルを煽ってみると、やはり回転の繋がりと高回転の吹けが悪いです。

これに関しては、水が原因ではなく、依頼主さんが使っている間に調整ネジが微妙に回って調整が狂ったのかもと判断しました。

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微妙なキャブ調整

で、やっと標題に挙げた「ニードルの微妙な関係」のお話になります。

Lニードル(ネジ)の調整

先ずは、アクセルを徐々に開けた時に高回転への繋がりが悪い(途中で息継ぎする感じ)を修正します。

今回はキャブ分解後などの最初からの調整ではなく、使っていたのに微妙におかしくなった調整なので、現状からニードルを約1mm 反時計回り(左回り)に回してみました。

時計回り(右回り)は空気に対して燃料が薄い燃調リーンになり焼き付くリスクがあるので、素人修理屋の私の場合、先ずは燃料が濃い燃調リッチになる方向から探ります。

ほんの1mm戻すだけで繋がりが良くなり高回転の吹けも上がりましたが、逆に高回転は上がり過ぎ(吹け過ぎ)になりました。

Hニードル(ネジ)の調整

高回転が吹け過ぎるとエンジン焼き付きのリスクが非常に高まるので、ニードルを反時計回りに約1mm0.8mm程)回すと、良い感じの回転数になりました。

このH/L調整はマジ微妙で素人は手を出すな!と言われている程だからお勧めではないとご理解ください。

H/Lの調整は機種によって違いますが、下の画像をクリックした記事の目次の()で最初からの調整を説明していますので興味がありましたら覗いてみてくださいね。

ネジの増し締めについて

チェンソーや草刈り機はネジが緩んでいるケースが結構あるのですが、エンジン機種は振動を伴うので購入後に一度もネジの増し締めをしていない場合は各ネジの点検をすると調子が良くなることがあります。

今回のチェンソーもキャブを止めるネジに少しだけ締まる余裕があったので、使っていると完全に緩んでエア漏れしたかもしれないから増し締め点検は調子維持にお勧めです。

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修理完了

最後にエアクリーナーの汚れと水分を取り除いて修理完了です。

エアコンプレッサーが無くてもエアスプレーがあると便利です♪

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まとめ

もし完全水没した場合、その場でエンジン始動を試みるとシリンダーが傷付く可能性もあるので、何もせずそのまま修理屋さんに持ち込む方が直りが早いんじゃないかなと思った今回の修理でした。

滅多にないことだとは思いますけどね。

それではまたっ!

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