こんにちは、アーチビブログの あーさん です。
このクラスではもう発売されることがないと思われていた4気筒エンジン搭載の250ccバイク「Kawasaki ZX-25R」の発表が、新型コロナウイルスの関係で伸びておりましたが、ついにインドネシア仕様で正式発表され諸元が分かりました。
心待ちにしていた方も多いのではないでしょうか?
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目次
1、装備
スタンダード仕様と豪華仕様が用意されてますが、それにしても、250ccバイクにそこまで必要か?という豪華装備満載です。
ラムエアシステム・電子制御スロットル・パワーモード・トラクションコントロール・アシスト&スリッパ―クラッチ・クイックシフター・etc
インドネシアなどでは、250ccが最大排気量と言っていいから、最上級モデルとしてのフル装備は「有り」なのだと思います。
日本でもね、例えば大型免許を所有しているけど250ccを選ぶ人はいるわけで、そのクラスでクイックシフターや各種制御機能が選べるのは大きな魅力だと思います。
2、ZX-25Rの馬力&トルク
インドネシア仕様として発表されたエンジン最高出力&最大トルク値は!
50ps/15500rpm
(ラムエア加圧時 51ps/15500rpm)
2.3kgf・m/14500rpm
です。
日本仕様もこの数値で発売されるのかは分かりませんが、この出力をリッターバイクに当てはめると200馬力を発生する各社のSSフラッグシップと同程度であり、1リッター当たり200馬力を達成した凄い数値ですよね。
日本仕様の数値が判明しました。
45ps/15500rpm
(ラムエア加圧時 46ps)
やはり自主規制ですかね?
ラムエア加圧時の出力アップは1馬力です。それだけの数値アップのためのラムエアなのか?と思ってしまいますが、ワンメイクレースなどの計画もあるようで、レーシングマシンとして考えるとラムエア効果は大きいのかもしれませんね。
バイク走行中、カウルに当たる走行風をカウル正面に配置したダクトからエアクリーナーボックスへ送り込み、その圧力によって過給効果を得るシステムです。
200km/h以上の高速域で3~5%程パワーアップすると言われております。
3、気になる金額は?
日本での販売価格が判明しました。
スタンダードモデルが
825,000円(税込)
Ninja ZX-25R SE KRT Edition が
913,000円(税込)
SEバージョンはアップダウン両対応の「クイックシフター」だけでなく「オートブリッパー」まで装備されているようです。
シフトダウン時にタイヤロックをしないように回転数を合わせる(ブリッピングをする)装置です。
シフトダウンの時にアクセルをフォンフォンと煽るあれをオートで行ってくれるんです!
250ccバイクの平均価格が50万円少々で、装備が充実した「HONDA CBR250RR ABS」のストライプ入りモデルが、854,700円(税込)です。
「CBRでこの価格ならば、ZX-25Rは100万円を超えるのでは?」と思っていたのですが、この価格設定はリーズナブルと言っていいと思います。
個人的には、250ccとしてはバカ高いと思いますが、そういう250ccがあってもいいとは思います。
4、4大メーカー250ccスポーツとの諸元比較
装備などについては、2019年10月末の東京モーターショー発表から現在(2020年7月)までの期間に多くの記事で語られているので、今回は、ZX-25Rの諸元を各社のスポーツタイプと比較してみました。
諸元 | ZX-25R | Ninja250 | CBR250RR | YZF-R25 | GSX250R |
---|---|---|---|---|---|
全長(mm) | 1980 | 1990 | 2065 | 2090 | 2085 |
全幅(mm) | 750 | 710 | 725 | 730 | 740 |
全高(mm) | 1110 | 1125 | 1095 | 1140 | 1110 |
シート高(mm) | 785 | 795 | 790 | 780 | 790 |
ホイールベース(mm) | 1380 | 1370 | 1390 | 1380 | 1430 |
車両重量(kg) | 180 | 166 | 167 | 170 | 178 |
排気量(cc) | 249.8 | 248 | 249 | 249 | 248 |
ボア(mm) | 50 | 62 | 62 | 60 | 53.5 |
ストローク(mm) | 31.8 | 41.2 | 41.3 | 44.1 | 55.2 |
圧縮比(:1) | 11.5 | 11.6 | 11.5 | 11.6 | 11.5 |
最高出力(ps) | 50 | 37 | 38 | 35 | 24 |
発生回転数(rpm) | 15500 | 12500 | 12500 | 12000 | 8000 |
ラムエア加圧時(ps) | 51 | ||||
発生回転数(rpm) | 15500 | ||||
最大トルク(kgf・m) | 2.3 | 2.3 | 2.3 | 2.3 | 2.2 |
発生回転数(rpm) | 14500 | 10000 | 11000 | 10000 | 6500 |
タイヤF | 110/70R17 | 110/70-17 | 110/70R17 | 110/70-17 | 110/80-17 |
タイヤR | 150/60R17 | 140/70-17 | 140/70R17 | 140/70-17 | 140/70-17 |
ミッション | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 |
エンジン気筒数 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2(SOHC) |
年式 | 2020 | 2020 | 2019 | 2019 | 2020 |
(1)Kawasaki Ninja250 KTR Edition
見た目がそっくりで、これはオーナーじゃなきゃ見分けがつかないんじゃないかな?
フロントマスク中央のラムエア導入口が有るか無いかが見分けポイントでしょうか?
KTR Edition の価格は、595,000円(税抜き)です。
どちらが売れるか?と言えば、安いNinja250になるでしょうかね。
(2)HONDA CBR250RR ABS
250ccには過剰装備か?と感じるスロットルバイワイヤ(電子制御スロットル)を装備した豪華車両ですが、更に過剰装備のZX-25Rが登場すれば影が薄くなりそうです。
ホンダSSバイクのスタイルはカッコ良くて素敵ですが、同価格帯にZX-25Rが登場したことで販売面で厳しくなるかもしれませんね。
価格は、ABS仕様で777,000円(税抜き)です。
(3)YAMAHA YZF-R25 ABS
私的に、ヤマハにしては珍しく武骨なスタイルだと感じるYZF-R25です。
ZX-25Rと比べると、こちらはツーリング向きの車両ですよね。
価格・性能・スタイルと、均整の取れた良いバイクだと思います。
ABS仕様の価格は、595,000円(税抜き)です。
(4)SUZUKI GSX250R
GSX250Rは「SOHC2気筒」なので、使用環境が全く違うバイクと捉えるべきですね。
最高出力発生回転数が8000rpm。最大トルク発生回転数が6500rpmというのは、「ZX-25R」の約半分の回転数なんですよね。
実際、普通に市街地を流したりツーリング主体ならばGSXが運転しやすいと言われるのは、そういうエンジン特性にあるんですね。
毎度1万回転以上回して疾走るってのは、結構疲れますからね。
個人的意見です!
価格は、ブルーカラーが488,000円(税抜き)で、このクラスでは最安値です。
5、過去の45馬力4気筒マシンとの諸元比較
30年程前は各社の4気筒マシンが甲高いエンジン音と共に峠を疾走りまわっていたわけで、その頃のバイクとの諸元比較表も作成してみました。
1991年あたりを境に自主規制45馬力から40馬力に落ちるので、当時の各車の45馬力仕様での数値です。
過去のマシンは、シート高が明らかに低いですが、当時の4気筒モデルはレーサーレプリカ全盛で、シートもレーサーと同じ形態だったことを物語っております。
諸元 | ZX-25R | ZXR250 | CBR250RR | FZR250R | GSX-R250R |
---|---|---|---|---|---|
全長(mm) | 1980 | 2000 | 1975 | 1990 |
1990 |
全幅(mm) | 750 | 685 | 675 | 685 | 695 |
全高(mm) | 1110 | 1090 | 1080 | 1100 | 1080 |
シート高(mm) | 785 | 735 | 725 | 735 | 730 |
ホイールベース(mm) | 1380 | 1360 | 1345 | 1375 | 1380 |
車両重量(kg) | 180 | 141(乾燥) | 142(乾燥) | 146(乾燥) | 164 |
排気量(cc) | 249.8 | 249 | 249 | 249 | 248 |
ボア(mm) | 50 | 49 | 48.5 | 48 | 49 |
ストローク(mm) | 31.8 | 33.1 | 33.8 | 34.5 | 33 |
圧縮比(:1) | 11.5 | 12.2 | 11.5 | 12 | 12.5 |
最高出力(ps) | 50 | 45 | 45 | 45 | 45 |
発生回転数(rpm) | 15500 | 16000 | 15000 | 16000 | 15000 |
ラムエア加圧時(ps) | 51 | ||||
発生回転数(rpm) | 15500 | ||||
最大トルク(kgf・m) | 2.3 | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.6 |
発生回転数(rpm) | 14500 | 11500 | 12000 | 12000 | 10500 |
タイヤF | 110/70R17 | 110/70R17 | 110/70R17 | 100/80-17 | 110/70R17 |
タイヤR | 150/60R17 | 140/60R18 | 140/60R17 | 130/70-17 | 140/60R18 |
ミッション | 6 | 6 | 6 | 6 | 6 |
エンジン気筒数 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
年式 | 2020 | 1991 | 1992 | 1991 | 1989 |
(1)Kawasaki ZXR250
当時、各社から出揃った4気筒マシンを研究して最後に登場したのがZXR250です。
エンジンの許容回転数は、なんと19000回転だったらしいです。
16000回転まで回して45馬力ですが、最大トルクは11500回転なので、数値的にはZX-25Rよりも使える回転数の幅がありますが、最新インジェクションのZX25Rは、下から上まで滑らかな回転をするんでしょうねぇ!
ちなみに、ZXR250にも K-RAS という名称でラムエアシステムは装備されておりました。
(2)HONDA CBR250RR
当時の他車より低重心でコンパクトな、ホンダらしいレーサーレプリカです。
当時のレーサーレプリカとZX-R25との大きな違いはフレームではないでしょうか?
CBRは、アルミツインスパーフレームで軽量と高剛性を両立させていたわけですが、現代の技術はトラス構造(複数の三角形による骨組構造)により、スチール製でも軽量化と高剛性が実現できるんだから、技術の進歩って素晴らしいです。
(3)YAMAHA FZR250R
ヤマハってお洒落っ♪と感じるのは私だけではないと思いますが、現代のYZF-R25より、FZRの方が洗練されたデザインだと感じるのは私だけでしょうか?
(4)SUZUKI GSX-R250R
スズキは、250cc4気筒レーサーレプリカ路線から早めに撤退したので、深めのデュアルライトが最終形態です。
現在のスズキの250ccは、ハイパワーよりも扱いやすさ重視ですが、過去のスズキはレプリカ路線の火付け役でもあるんですよね。
6、まとめ
30年前の4気筒レーサーレプリカの現在の中古車価格は50万円前後から、程度の良い車両は80万円近くの価格設定の車両もあります。マニアも多いですからね。
この相場を考慮すると、ZX-25Rが高額でも購入層はあるということになります。
最先端のテクノロジーが詰まった「ZX-25R」は、新たな4気筒戦線を発動させるのか?という期待感がありますよね。
話はチョット逸れますが、発表されているツートンカラーのZX-25Rって、ライト周りより下をブラックにしたことで、昆虫顔が浮き彫りになっていると思いませんか?
下は、Ninja250 の画像ですが、同色の方がカッコいいと思うのは私だけ?
私的には、上のツートンは苦手です!(苦笑)
過去に4気筒250ccを所有していた個人的気持ちですが、10000回転を超え、更に回転数を上げて行くと、エンジンの咆哮の気持ち良さと共に「壊れないかな?」という一抹の不安も感じたりするので、高回転エンジンのバイクを所有する場合、エンジンオイルのマメなチェックを推奨致します。
以上、ついに発表された「ZX-25R」の諸元のお話しでした。
ではまたっ♪
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