こんにちは、アーチビブログの あーさん です。
前回「冬季のバイク保管はエンジンを定期的にかけるべきか?」
という記事を書きました。
今回はその続きになりますが、冬季保管中のバイクのエンジンを暖機のみが目的で始動した場合のエンジンやエキパイ内部の水分はどうなるの?を考えてみました。
適当な検証ですのであしからず!
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目次
1.中途半端な暖機で発生する結露
中途半端な暖機では結露が発生しエンジン内部に水が溜まる!
と聞いたことがありませんか?
(1)結露とは
乾いたグラスに冷えた飲み物を注ぐと表面に水滴が付着したり、寒い日に窓ガラスやサッシが水滴で濡れているのが結露です。
空気中には水蒸気が含まれていて、飽和水蒸気量(空気中に含むことができる最大の水蒸気量)を超えると、余分な水蒸気が水に変わって付着するという仕組みです。
(2)エンジン内部に結露が発生する仕組み
空気を吸気して混合気を作るのが内燃機関なので、当然ですがエンジン内部には空気に含まれる水蒸気も入ります。
その時の温度や湿度によって変わりますが、空気中の水蒸気が凝縮し霧や水滴に変わる時の温度を露点温度と言います。
これを冬季のエンジン暖機で考えると、温まったエンジンは冬の低い外気温で熱が奪われて行き、エンジンの表面温度がエンジン内部の空気の露点温度を下回った時に結露が発生するということになります。
(3)中途半端な暖機で残る水分
例えば、高温の鉄に水滴を吹きかけると瞬時に蒸発しますが、中途半端に熱した鉄だとジワーッ!と濡れて蒸発しない場合があります。
これをバイクに当てはめると、エンジンやクランク、またエキパイやマフラーを含めて、中途半端な暖機程度では付着した水分は蒸発せずに残るということです。
2.結露から起こるオイルの乳化について
走行していればエンジン内部の水分量はわずかですが、長期保管中に中途半端な暖機を繰り返すと水分がオイルパンに蓄積されます。
その状態でエンジンを始動するとオイルと水が撹拌されて(混ざりあって)オイルが乳化(白濁化)してしまう事があります。
そうなるとエンジンオイルとしての機能は失われるので注意が必要です。
オイルレベル点検窓を見てオイルが白っぽくなっていたら乳化しているという事です。
点検窓が無い車両は、オイルレベルゲージで確認できます。
3.実際に冷間始動暖機をやると水分はどうなるの?
エンジン温度が外気温と同じか、それよりも冷えている状態でのエンジン始動を冷間始動と言います。
簡単な検証ですが、124cc 単気筒「ヤマハ トリシティ125」と、1043cc 四気筒「カワサキ ニンジャ1000」のエンジンを同時に始動してみました。
エンジン始動直後1分経たない間に、ニンジャのマフラーから水蒸気が出始めましたが、トリシティから全く出ないのは排気量が違うエンジンの熱量の違いです。
この水蒸気は今回のエンジン始動で発生したというよりも、付着していた結露の水分を吐き出しているのだと思います。
前回のブログで紹介した友人来訪時に短時間エンジンを始動しちゃいましたからね!
5分程でニンジャからの水蒸気は収まりましたが、フォン!フォン!とブリッピングをしてみると、まだ吹き出すという状態です。
5分以上経過した時にようやくトリシティのマフラーから水蒸気が出始めました。
この時点で、ニンジャのエンジンやエキパイは熱を帯びていますが、トリシティはようやく温まってきたかな?という感じです。
4.アイドリングだけでは結露は避けられない?
10分程経過すると、ニンジャからの水蒸気は全く出なくなりましたが、アイドリングだけでは熱量が上がらないので3000回転以下のブリッピングを何度か繰り返しての結果です。
一方、小排気量のトリシティはエンジンを結構回さないと熱を帯びてくれません。
スクーターの機構上、センタースタンドで後輪を浮かせて後輪を回転させながらエンジン回転を上げて、マフラーが熱を帯びて水蒸気が完全に出なくなるまでに20分近く必要でした。
冷間始動での結露発生を抑えるためにはアイドリング回転程度では少々無理があるという結果になりました。
5.まとめ
考えてみれば、走行時のエキパイなんて熱で変色するくらい高温なんだから水分なんて瞬時に蒸発させちゃう訳で、暖機程度ではその様な高温にはならないから結露発生は止む無しであり、発熱量が小さな小排気量車は尚更ですよね。
遊び気分の検証なので何の確証もありませんが、前回記事と同じく。
冬季保管中の定期的なエンジン始動についてインジェクション車は必要ない!
という結論に達した次第であります。
キャブレター車には有効という説明については、前回の記事⇩を見て頂ければ幸いです。
そして前回も言いましたが、「そこまでシビアに考える必要はないんですけどね!」というのが私の本音であります。(笑)
それではまたっ♪
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