冬季のバイク保管はエンジンを定期的にかけるべきか?というお話

こんにちは、冬季はバイクをガレージに眠らせている あーさん です。

その冬季保管中のメンテナンスについて、今年リターンライダーとして復活するYさんから疑問を投げかけられました。

乗らない間でも定期的にエンジンをかける方がいいと思ってたんだけど違うの?

という内容ですが、冬季保管中は極力エンジン始動を行わないという私の意見を聞いたから疑問を抱いたんですね。

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1.シビアに考えない

長期保管中のエンジン始動については賛否両論があるので決めるのは本人次第だと思います。

「エンジンかけない派」の私にしても、エンジン音を聴きたくなればエンジンを始動しますので「そんなにシビアに考えないでやろうよ」と最初に断っておきますね。

自分のバイクだから好きに扱いえばいいんだよね!

そりゃそうです!愛情を注いでる事に変わりはないんですからね♪

しかしながら今回はYさんへの返答が必要なので「何故エンジンをかけない派なのか?」を、シビアに説明いたしましょう。

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2.バッテリー充電のためのエンジン始動は必要か?

バイクに限らず、機械類はコンスタントに動かす方が調子を維持できると言われています。

なので、「バッテリー充電も兼ねて定期的にエンジンを始動する!」という考え方に行きつきます。

実際、長期保管中のバッテリーあがりが心配だから定期的にエンジンをかけるという人は多いですが、暖機運転やアイドリング程度でバッテリーは充電されないので、充電の為の暖機運転が必要かと言えば、実はそうでもないんですよね。

充電するのなら50km/h程度のスピードで20分以上は走らないとね!


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3.燃料に関するキャブ車とインジェクション車の違い

私の場合、キャブレター車(略してキャブ車)時代は「定期的エンジン始動派」でした。

それは何故かを説明しますね。


キャブ車時代のアーチビガレージ)

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(1)キャブ車の場合

大雑把に説明しますと、キャブ車は気密性の問題で燃料の蒸発や劣化が早いんです。

なので、キャブレター内の古い燃料を入れ替えたり燃料蒸発を防ぐ意味でも定期的なエンジン始動は有効なんです。

という訳で、キャブ車時代は定期的にエンジンを始動し、減った燃料は携行缶で常に補充して燃料満タンを心がけておりました。

満タンでタンク内の空気を無くし燃料の酸化を防ぐ事がタンク内のサビ発生と燃料劣化防止につながります。

(2)インジェクション車の場合

インジェクション車は気密性が高いので燃料の劣化や蒸発が非常に少ないんです。

例えば、久々にキャブ車を始動する場合、キャブ内の燃料蒸発によってエンジン始動までに長いクランキングが必要でセルモーターを押し続ける事があります。

チョークを引いて多めの燃料を入れるのはそのためですが、インジェクション車は簡単に始動するからチョークの設定がありません。

つまり、インジェクション車の場合、冬季間程度ならば燃料劣化の心配は無用なんです。

4.冷間始動はエンジン摩耗の原因

エンジンが外気温と同じかそれよりも冷えている状態でのエンジン始動を冷間始動、温まっている時の始動を温間時始動などと呼びます。

エンジンが冷えているとガソリンは気化しにくくなり、それを補うために冷間始動時は多くの燃料が噴射されます。

しかし、冷えた状態では完全燃焼に至らず、燃焼し切らない燃料がシリンダー壁のエンジンオイルを流してしまい、潤滑不足からの摩耗促進につながる事があるんです。

エンジンオイルも低油温では摩耗防止効果が弱い事と相まって「エンジン摩耗の大部分は始動時に起る!」と言われる訳で、外気が寒ければ寒いほどダメージは大きいと言えます。

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5.アイドリングのデメリット

暖機運転などのアイドリングについても考えてみましょう。

エンジンは速く回転している方が熱効率が高く燃焼効率が良いから、暖機運転のみのアイドリングを繰り返すのは宜しくないんです。

また、アイドリングはエンジンに負荷がかかっていない様に感じますが、動弁系などは摩耗しやすいんです。

下は「HONDA N-BOX」「i-VTEC」の説明記事用に描いたイラストですが、バルブスプリングの反力に逆らって押し下げているカムの頭はエンジンが低回転ほど摩耗しやすいんです。

回転が上昇すると上下動の慣性力が生まれるためスプリングの反力が弱まるのですが、低回転では反力が強いから摩耗しやすいという訳です。

6.まとめ

ここまで読まれてどうでしょう
気温が0度以下なんて事もある冬季のエンジン始動は差し控えたくなったでしょ!?(笑)

という訳で、「インジェクション車に定期的なエンジン始動は必要なくバッテリーは外しておくか充電器を使用する」というのが私の結論なんです。

ただね、最初にも言いましたがシビアに考える必要はないと思います。

定期的に始動してエンジン内にオイルを循環させてあげるのも愛情であり、そもそもバイクが好きで所有しているのだから、適度に息吹を与えてあげたくなりますものね

昨年の今頃の私なんて病気と腰痛でバイクを放ったらかしてたからね!(苦笑)

長くなったので今回は終わります。

次回は「冷間始動の暖機を実際にやってみてエンジン内部の水分蒸発はどうなるのか?」を試しております。

結局、冷間始動を気にしないのね!

はい、それではまたっ♪

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