移住者に「都会風やめて」という町の広報誌に対する田舎者の意見

こんにちは、アーチビブログの あーさん です。

田舎暮らしをしている者として、気になるニュースがありました。

福井県池田町の広報誌で、移住者への提言として示された「池田暮らしの七か条」に「都会風を吹かさないよう」などの表現があり、移住者から「広報誌の表現として不適切だ」といった批判が上がっている。とのこと。

私の田舎も移住者は多いですし意見の相違はあるかもしれませんが、ギスギスした関係になるのはよろしくないですよねぇ~!

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【1】広報誌に相応しくない内容?

町によると、人口は約2300人で、例年約20人が県内外から移住していて、住民から「移住者が共同作業に賛同しない」などの相談を受け、33地区の区長会と協議し、区長会が「七か条」を作り広報誌に掲載。

また町のホームページにも公開しているとのこと。

この「七か条」について、移住者の一人は「人権に関わるような内容が町の公式文章として出たことに恐怖を感じる」と話し、「移住者を拒否しているようにも見える」という町議もいるそうです。

町の総務財政課長は「町暮らしの心得を理解してもらうという意図が伝わるようにすべきだった」と話す一方で、区長会が決めたものなので文面を変えることはないとのこと。

区長会の権限が強い町のようですが、その「七か条」が非常に気になったので拝見させていただきました。

以下が池田町の七か条です。

【2】池田町の七か条

第1条

 集落の一員であること、池田町民であることを自覚してください。

〇 私たちは33の集落において相互扶助を土台に安全で豊かな共同社会を目指しています。

第2条

 参加、出役を求められる地域行事の多さとともに、都市にはなかった面倒さの存在を自覚し協力してください。

〇 風景や生活環境の保全、祭りなどの文化の保存は、集落毎に行われる共同作業や集落独自の活動によって支えられています。共同して暮らす場を守るためにも参加協力ください。

〇 草刈り機は必需品です。回を重ね使い込むことで技術上達が図れます。

〇 このことを「面倒だ」「うっとうしい」と思う方は、池田暮らしは難しいです。

第3条

 集落は小さな共同社会であり、支え合いの多くの習慣があることを理解してください。

〇 生活の基盤は集落であり、長い年月にわたって様々な行事や集まりを通して暮らしを支えてきました。

第4条

 今までの自己価値観を押し付けないこと。また都会暮らしを地域に押し付けないよう心掛けてください。

〇 集落での生活は、ご近所などとの密な暮らしの日々があります。都市では見られなかったルールや仕組みもありますが、皆で折り合いを付けながら培ってきたものです。

〇 これまでの都市暮らしと違うからといって都会風を吹かさないよう心掛けてください。

第5条

 プライバシーが無いと感じるお節介があること、また多くの人々の注目と品定めがなされていることを自覚してください。

〇 どのような地域でも、共同体の中に初顔の方が入ってくれば不安に感じるものであり「どんな人か、何をする人か、どうして池田に」と品定めされることは自然です。

〇 干渉、お節介と思われるかも知れませんが、仲間入りへの愛情表現とご理解ください。

第6条

 集落や地域においての、濃い人間関係を積極的に楽しむ姿勢を持ってください。

〇 静かでのどかな池田町ならではの面白さとして、ご近所や色々な出会いの中での会話を楽しんでください。

第7条

 時として自然は脅威となることを自覚してください。特に大雪は暮らしに多大な影響を与えることから、ご近所の助け合いを心がけてください。

〇 池田町は2004年の福井豪雨災害で大きな被害を受けて以来、集落防災隊長を設置し地域防災力を高める取り組みを推進しています。

〇 また、池田町には「雪で争うな。春になれば恨みだけが残る」という教えがあります。積雪時、大雪時での譲り合い、助け合いを心掛けてください。

以上、共同する社会の豊かさの充実のため、ご理解ご協力ください。
池田町区長会

【3】時代錯誤の表現方法?

いやぁ~!

仰っていることはよく分かりますが、町の広報誌やホームページに載せるのならば表現に工夫が欲しかったですねぇ。

「草刈り機は必需品」というのは物品の強要ですし、「あなたの品定めがなされていることを自覚してください」なんてのは随分と高慢な上から目線の言葉ですもんね。

「今までの自己価値観を押し付けないこと」ってありますが、この文面自体が田舎の自己価値観を押し付けているわけですからね。

あと、「都会風を吹かさないで」って何なんでしょうね
ただのコンプレックスではないでしょうか

町の活動に協力してほしいという気持ちは非常に理解できますが、田舎住まいの私が見ても時代錯誤の表現方法だと思ってしまいました。

ただね、言葉は高飛車ですが悪気はないのだと思います。

町のためを思ってのことですもんね。

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【4】面倒なのは皆一緒

私が暮らす田舎の場合、共同作業に参加して一生懸命にやってくれる移住者は多いです。

逆に、何もしてくれない昔からの先住者も存在します。

私自身、地域活動には積極的に参加して、依頼される役職はなるべく受けるようにしておりますが、本音は「面倒」で「うっとうしい」です。

この本音は先住者でも同じだと思うんですよねぇ~!(笑)

実際、面倒な役職が好きだという人に出会ったことはありませんからね。

【5】まとめ

私の田舎も過疎化が進み、体力的に共同作業に参加できない独り暮らしの老人家庭が増えているのが現状です。

地域活動も、出来る人が出来ない人の分を補うという時代になっています。

近い将来は、そういう活動を縮小せざるを得なくなると感じていますし、そうすべき時期に来ていると思います。

草刈り機は必需品という話がありましたが、私はバイクに乗っているというだけで、その草刈り機の修理を頼まれるわけで、それぞれの個性を生かした「持ちつ持たれつ」の関係でいいと思うんですけどね。

今風で言うと「Win Win の関係」となりますが、そういう言葉遣いが「都会風を吹かす」ってことなのかな(笑)

田舎暮らしでも流行り言葉は使いますからね。

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何にせよ、時代にそぐわない風習や習慣は変えていけばいいわけで、田舎へ来てくれる移住者は大歓迎すべきだと思う あーさん でした。

 それではまたっ

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