こんにちは、アーチビブログです。
高齢者の相次ぐ踏み間違い事故が発端となり、国産の新型乗用車を対象に、2021年11月から自動ブレーキ搭載の義務化が発表されました。
歩行者への衝突回避など国際基準と同等の性能を求め、メーカーに認定試験を課し、輸入車の新型モデルは2024年から、国産の既存モデルは2025年12月以降の販売車、輸入車の既存モデルは2026年以降の販売車に適用されます。
大型トラックやバスは2014年以降に搭載が順次義務化されていて、今回の対象は普通自動車や軽自動車、3.5トン以下の貨物車両です。
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1、性能認定試験
性能認定試験では、自動ブレーキの主な性能基準として、衝突しないことを前提に以下のことなどを満たすように求めています。
〇 時速40kmで走行中、前方の停止車両に衝突せず止まる
〇 時速60kmで走行中、前を時速20kmで走行する車にぶつからない
〇 時速30kmで走行中、時速5kmで横断する歩行者にぶつからず停止する
今までの制度では、歩行者に対する衝突回避試験を求めていなかったこともあり、2020年1月に国際基準が発効するのを踏まえて同様の水準へと厳格化されるようです。
2、急発進防止装置認定制度も
このほか、ブレーキとアクセルを踏み間違えた時の急発進や加速を防ぐ装置の性能認定制度も創設され、2020年度から申請を受け付けるとのことです。
急発進防止装置はトヨタ自動車とダイハツ工業が後付けで装着できるタイプを販売中ですが、他の6社も2020年夏以降の商品化を決めているそうです。
3、自動ブレーキが作動する条件
このニュースを見て、うちの妻がつぶやきました!
自動ブレーキって、何キロで走っていても止まるの?
鋭い疑問!
実際、私も、上の挿絵を作りながら「何だか分かりづらいな!」と思いました。
自動ブレーキって、車両の前方に設置されたカメラの画像解析であったり、ミリ波レーダー、赤外線レーザーが衝突の危険を感知した時に自動でブレーキを作動させるシステムですよね。
ということは、個々のシステムにより感知能力に差があると思うんですよ。
例えば、ホンダのCMで流れている安全運転支援システム「ホンダセンシング」の場合、時速約5km以上でセンサーが作動し、時速100km以下で走行中に衝突の恐れがある時にブレーキが作動すると説明されています。
高速度になれば対象物(例えば前方を走る車)を遠方から認識する必要があるが、高速になればなるほどレーダーやカメラの認識が難しくなり十分な作動が出来ないというのが理由です。
ということは、制限速度120km/hの高速道路では作動しませんよね。
自動ブレーキの先駆けであるスバルの「アイサイト」は、時速160km以下の作動なので日本の道路では十分と言っていい数値ですが、自動ブレーキが作動しない状況もあり、前方の車両との速度差が時速50kmより大きい場合は、性能限界となり衝突回避できないとの事です。
メーカーや車種、また年式により、速度差が時速35km以下でないと自動ブレーキが作動しないとか、時速60km以上で走行している場合は歩行者に対して作動しないなど、全ての搭載車が止まってくれるという保証はないんです。
ということは、2019年4月の池袋事故のように、アクセルとブレーキの踏み間違いにより時速90kmで交差点に突っ込んだ事故は、自動ブレーキ搭載車であっても止まらなかった場合もあるということです。
池袋事故については、下の記事に記しておりますので興味がある方は覗いてみてください。
4、まとめ
国土交通省は自動ブレーキの普及を進める一方で「自動ブレーキはあくまで安全運転を支援するもの」として、その機能を十分に理解した上で過信せずに安全運転を心掛けるよう呼び掛けていますが、ほんと、その通りですよね。
安全装置の進化は急速に進んでおりますが、完全に事故がなくなる程のセーフティ機能の誕生はもう少し先ということですね。
ちなみに、わが家の「N-BOX」は「JF1型 最終モデル」で、標準で自動ブレーキ付き車でしたが、当時はレスオプション(要らない装備を省くオプション)で選べたので、レスにしております。何故ならば、「お金が無かったから!」(爆)
まだボケる歳ではないと思ったんです!
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